今回は中国事情・中国語に関する4つのサイトをご紹介していきたいと思います。
中国語を勉強している人、中国事情に関心を持っている人、日本語で今の中国を他人に説明する能力をアップさせたい人、ぜひ参考にしてください。
1、『人民中国』
大学時代、日本語学習に使われていた日本語雑誌『人民中国』をご紹介します。
『人民中国』は、1953年に創刊された中国唯一の日本総合月刊誌です。出版元は当時の外文出版社(中華人民共和国国務院直属)です。今は北京と東京にオフィスがあります。名前からのイメージで、政府系の紙媒体でかなり堅い内容ばっかりなのではないかと思っていたのですが、実際に読んでみると、すぐハマりました。
『人民中国』の創刊当時は世界的にイデオロギーの対立があり、記事の内容はほとんど中国の文化人や政治家からの寄稿が中心でした。60年代に入った頃から、日本人の寄稿が増えてきました。2001年から新しい理念のもとで大きくリニューアルしたようで、今は中国の政治経済、社会民生、文化観光、中日交流4つのコラムがあります。コラムの名前からはすこし堅いイメージがあるかもしれませんが、以下のように、最近のいつくかの文章のタイトルを見たら、全体の雰囲気がすぐわかると思います。
【政治経済】「中日感染対策は同工異曲 経済復興も足並みをそろえて」
「中日関係は新たな段階へ 両国首脳の大阪会談きっかけ」
【社会民生】「始まった!北京のごみ分別」
「私たちの対コロナ戦−−−配達員の一日」
【文化観光】「素晴らしい生活を送ることのできる都市トップ10」
「複雑な人間性を描くサスペンスドラマ「隠れた隅」、この夏ネット上で大
ヒット!」
【中日交流】「愛知から武漢へ 命のリレー」
「東京五輪聖火リレーのリハーサル 石原さとみさんも参加」
『人民中国』は今存続している唯一の日本語の紙媒体で、日本と中国のどちらでも販売されています。また、紙版・電子版以外に、現在はウェブ版もあり、より情報にアクセスしやすくなりました!
サイトはこちらです↓ぜひ、読んでみてください。
http://www.peoplechina.com.cn/
2、和之夢
和之夢には「以梦为马未来可期」、「可以帮你化妆吗」、「东游食物记」、「速食物语」、「和饭情报局」、「我住在这的理由」六つの番組があります。その中、最初の二つは完全な中国語番組で、後ろの四つの番組が日中関係の番組です。私は「我住在这的理由」というドキュメンタリー紀行番組をきっかけに和之夢を知ったのです。「我住在这的理由」は中国に住む日本人、また日本に住む中国人に密着し、異国で頑張っている彼らの姿を等身大に描く台本なしのドキュメンタリです。現時点で242回もの作品が出来上がっています。出演者は一般人だけではなく、乃木坂46の斎藤飛鳥、片寄涼太のような日本の芸能人もいます。「我住在这的理由」の一番魅力的なところといえば、やはり、個人の物語に焦点を当てるところではないかと思っています。
この番組の監督-−−竹内亮さんは非常に面白い方です。竹内亮さんは千葉県出身の日本人で、中国人と結婚し、今中国江蘇省南京市に住んでいます。竹内亮さんの話によりますと、「我住在这的理由」のような中国人向けの日本を紹介する番組を作ることを決意したきっかけは2010年のNHKの「長江 天と地の大紀行」という番組だったそうです。撮影の際、地元の人から「山口百恵は元気か、高倉健は今何してる?」と聞かれたことで、中国人に今の日本が知られていないことに衝撃を受けました。竹内亮さんは現在の日本文化や日本人のあり方を中国人に伝える、また、現在の中国文化や中国人のあり方を日本人に伝える素晴らしい仕事をしていると思っています。
和之夢のほとんどの動画は中国語・日本語の字幕両方ついていますので、中国語を勉強している方、日本語を勉強している方にぜひ利用していただきたいです。
公式ウェブサイトはこちらです!↓ぜひ利用してみてください。
https://www.hezhimeng.cn/pc/column/index
3、YouTuber:李姉妹ch
日本在住の可愛い中国人姉妹が開設しているYouTubeチャンネルです。登録者数は21.1万人ほどであり、中国語学習者の間で大人気のチャンネルと言えます。
姉妹二人とも今は日本に暮らしていますが、姉は中国生まれ、その後中国、日本、ニュージランドで生活していました。妹は日本生まれで、幼少期は中国で過ごし、6歳から日本在住になったそうです。家族の間に、日本語と中国語がミックスした「把タバコ放在桌子うえ」、「もう走了」、「你食べ終わって过一会再刷牙」のような「日中ミックス語」が当たり前のように飛んくる話が一番印象深いでした。実家は三重県そうで、三重弁も時々出てきます。
チャンネルでは、中国語や中国文化についての雑談動画や旅の動画などがアップされています。動画は二人自らの実体験に基づいた内容で、実用性が高くて、二人のやりとりも非常に面白いです。
リンクはこちらです!↓
https://www.youtube.com/channel/UCDhjThxt99rkGcjcEreyOQg/about
4、相原茂の中国語閑談
ネイティブなのに、外国人に聞かれた質問に答えられないといった経験は皆さんもあったと思います。大阪大学入学当初、授業で中国語の場合はどうなるかなどの質問がよくされました。その時、これは言える、それは言えないくらいだけで、うまく説明できない状態でした。自分の母語をよりよく知るために、当時ハマっていたApple Podcastで調べたところ、【相原茂の中国語閑談】という番組に出会いました。
相原茂先生は中国語コミュニケーション能力判定テスト(TECC)を実施している中国語コミュニケーション協会の代表であり、NHKのラジオ・テレビの中国語講座にも講師として10年以上出演しました。【相原茂の中国語閑談】は相原茂先生と中国語ネーティブの二人が届けるおしゃべり番組です。番組では、中国語言語表現だけではなく、中国の歴史、大学入試やインターネット文化などの日中異文化も色々紹介しています。勉強モードに疲れてしまった時、ご飯を作ったり、部屋を掃除したっりしながら、聴くのがオススメです。
実は、Apple Podcastで検索していただくと、中国語関連の番組は他にもたくさんあります。ぜひ検索してみてください。
【相原茂の中国語閑談】番組はポットキャストの方でもこちらのホームページでもアクセスできます。↓
http://aiharamao.seesaa.net/
中国語中国事情を知るには、他にもたくさんのサイトはあると思いますが、今回はお薦めする4つのサイトをご紹介しました。興味のあるサイトを選んで、楽しく中国語を勉強しましょう。
(蘇暁笛)