日本語能力試験N3対策 その2:文法(全4回)

本コラムはワークショップで使用したふりがな付きスライドを基に書かれたものです。ワークショップでは、英語による補足もありましたが、JLPTのN3を受験する人が読む場合は難しい漢字もあります。AI翻訳などを使って読んでみてください。

こんにちは、日本語イベント担当のTAです。

今回はJLPT N3の文法部分について説明したいと思います。N3の文法部分には3種類の問題があります。それは、選択問題、入れ替え問題、そして補充問題です。以下では、まずそれぞれの問題例を紹介し、その後、対策法とおすすめの文法サイトを取り上げます。

まずは文法問題の部分にどのような問題種類があるのかをみていきましょう。それぞれ問題例を一つ挙げており、N3文法の難易度についても簡単に認識しましょう。

【問題例】

選択問題

・問題1:文を理解し、最もいいものを選びなさい(13問)

問題1:今のわたしの安い給料では、何年いても自分の家は(              )そうもない。

  1買い 2買え  3買う 4買える

 (正解:1)

V (ます形)ます + そうにない:できる可能性が低いことを表します。話し手が状況から判断する場合で使われます。

入れ替え問題

・問題2:文の順番を選び、★に入れるものを選びなさい(5問)

問題2:あの博物館は曜日  ___ ___   ★   ___  窓口で確認したほうがいいよ。

1閉まる時間 2違うから 3によって 4が

 (正解:4)

補充問題

・問題3:文章を読んで、空欄に最もいいものを選びなさい(5問)

問題3:東京に来て、電車を使う人がとても多いのにびっくりしました。ラッシュアワーは、駅も電車も本当に混雑しています。最初は、人が多くて大変なのに、なぜみんなが電車を使おうとするのか不思議でした。しかし、東京に来て2か月たって、その理由が____。 

1 わかって くるはずです    2 わかって いくそうです

3  わかって きました      4 わかって いったようです

 (正解:3)

次は文法問題に対する受験対策を紹介したいと思います。

【対策法】

参考書や問題集を活用して、文法の基礎を固める

初めに、N3レベルの文法を網羅的に学べる参考書を使って基礎を学びます。例として、『みんなの日本語中級』や『新完全マスター文法N3』などがおすすめです。また、参考書で勉強する際に、各文法項目に対する例文を理解し、自分でも同じ形式の文を作る練習をしましょう。

問題形式に慣れる

選択問題対策……助詞や助動詞など、正確な文法知識を問われる問題が多いです。似た文法を比較しながら学習することで、選択肢に迷いにくくなります。

入れ替え問題対策……語順を学ぶために、文の構造を意識して勉強します。文章を分解して順番を考える練習を行いましょう。

補充問題対策……文脈を読む力が必要です。長めの文章を読んで文脈をつかむ練習をすることが有効です。

毎日少しずつ練習する

文法学習を継続するために、1日に3~5つの文法項目を復習する習慣をつけましょう。気軽に継続的な学習を進めるためには、オンラインツールの活用がおすすめです。以下では、「日本語NET」という日本語学習サイトを紹介します。

【文法サイト紹介】

日本語NET「文法」https://nihongokyoshi-net.com/jlpt-grammars/

日本語NET「文法」は、JLPTに登場する文型を紹介するサイトです。文法項目を50音順で並べていて、そして絞り込み検索機能も備えていて、文法の勉強にとても便利だと思います。

さらに、各文型において、「意味とその英訳」・「接続」・「例文とその英訳」・「類似文型」・「類似文型との使い分け」・「教科書のおすすめ」6つの部分が紹介され、全面的に文法項目に対する理解を深めることができます。

文法練習の時知らない文型があった場合や文法知識を強化したいなどの場合おすすめです。ぜひ使ってみてください!

以上がN3対策の文法部分の紹介でした。他の回では、語彙、聴解、読解の対策を紹介しています。ぜひ合わせて活用してみてください。

次回: https://plaza.cme.osaka-u.ac.jp/2025/06/06/eesay21/ ‎